Q:ロクロを挽くときの手の使い方。ポイントは何?

A:1、左右の手指が、かならすリンクしていること。2、脇を開くこと。

ロクロを挽いているとき、常に左右の手のどこかは、おたがいの手に触れています。
先生がお手本で挽くとき、どの指がどこに触れているかをよく見て、マネしてください。

もうひとつのポイントは、脇を開くこと。
カメラを安定させるときのように、「脇は締めるべき」と思っている人が多いのですが、間違いです。
小さいものはそれでも挽けますが、大きな作品になると手の動く範囲が狭すぎて、太刀打ちできません。
初心のときから脇を開いて練習しましょう。
ましてや、肘(ひじ)をひざにつけて挽くのは禁物です。

こうした挽き方を指導している陶芸教室もあるようですが、手がぶれなくなって、とりあえずうまくなったような気がするだけで、上達が途中で止まってしまいます。

じつは、私(林)は陶芸を始めて3年間ほどは、脇を締めて、肘をひざにつけて挽いていました。
この姿を、唐津の師匠である吉野靖義先生に叱られました。
「自分のとこでやるのは勝手だが、私の前で、その気持ち悪い挽き方はするな!」
脇を開いて、肘をひざから離して引いてみると、手が自由に動きます。
大物を挽くのもラク。
早いときに注意してもらって、ほんとうにありがたかったと思っています。