Q:筆で文字を書きたいのですが、うまくいくでしょうか?
A:半紙に書くのと違って、筆のすべりは悪いですが、釉薬の働きによって生まれる滲(にじ)みや色の変化など、思いがけない効果が楽しめます。
見学に来られた書家の方からの質問です。
江戸時代の「陶芸家」尾形乾山(おがたけんざん)などは、やきものに多くの詩文を書いています。
兄の尾形光琳と組んで、兄が絵を、弟が書を書いたものも残っています。⇒「銹絵寿老人図角皿」(MOA美術館蔵)など
同列に言うのは気が引けますが、こちらは私(林)がぐい飲みに書いた「ひ」という文字ですが、
窯から出てきたときの、複雑で思いがけない発色を楽しめるのも、やきものならではの面白さです。