Q:素焼きで破裂することがあるって本当? 原因は?

A:2つの原因が考えられます。

1、粘土に空気が入っていたため。
2、温度を早く上げ過ぎたために、水分が一気に水蒸気になって破裂した。

1、の空気の混入を防ぐには
粘土を練るときや、形をつくるときには細心の注意を払ってください。
菊練り(空気を追い出す練り方)の練習をしっかりやってもらっているのも、そのためです。
空気が入っていて破裂すると、こんなふうに剥がれたように割れます。

要注意は、150度~200度あたり。
破裂しないで、運よく空気が抜け出ることもあります。

2、水分が一気に水蒸気になるのを防ぐには
窯の温度をゆっくり上げることですね。
特に厚手の作品は要注意。

ふつうは素焼きは1時間に100度ずつ挙げて800度くらいで終了します。
厚いものがある場合は、600度を越えるまで2倍の時間をかけて、水分をしっかりと抜きます。

経験上要注意は、300度のちょっと手前あたり。
これがその破裂。破裂というより、これはもう「爆発」です。
窯から棚板を取り出して、手前にあった作品をどかした様子。

・・・・こうなります!

ドン!という音がして、粘土がくだけ散ります。
窯の壁に破片が刺さることも。
(棚板が窯の中にあるときに写真を撮れば良かった」と後で思ったけど、見たときにはそんな余裕は、とてもとても・・・)

最悪の場合は、棚板が割れて崩れ落ちることがあります。
このときは、私(林)がテスト用に作ったものが壊れただけで、会員の作品は無事だったので、ホッ!