織部の被膜を取る希塩酸は、このくらいに薄めて使う!
まずは薬局で「試薬・塩酸」を購入!
織部の表面にできる被膜(ギラギラ)を希塩酸で取ると、透明感が出て美しくなります。
1、ビン入りの「試薬・塩酸(塩化水素35%)」250CCを薬局で購入します。
※身分証の提示や、印鑑を押したりが必要になることもあります。
住所氏名を書かせるところもあります。
2、希塩酸を作ります。
希塩酸とは、塩酸を水で薄めたものを言います。
プラスチックのバケツに12リットルの水を入れます。
(2リットルのペットボトル6杯分ですね)
そのバケツに、「塩酸」250CCを静かに注ぎます(塩化水素=0.73%)。
※「劇物」です。発煙性があり、吸い込むとノドを痛めるので、取り扱いは慎重に!!
※水に希塩酸を注ぐこと!逆は決してしないでください!
3、あらかじめ水に半日浸しておいた織部の作品を、水から引き上げて、希塩酸を入れたバケツに入れます。そのまま1時間浸します。
※先に作品を水に浸しておくのは、希塩酸を器の中まで浸透させないため。
4、引き上げたあと、しばらく水に浸けてから水洗い。
ツルリと一皮むけたきれいな織部になります。
※「塩酸」の薄め方は、畏敬する陶芸家に数年前に教わったものです。
これまでいろんな濃度で試してきましたが、以来、これが「決定版」となりました。
それ以前には「なめてピリッとするくらいに薄める」と教えてくれた人もいて「え、平気ですか!」と聞き返しました。
自分でやってみましたが、たしかにピリッと酸っぱいような塩辛いような刺激があって、すぐに吐き出しました。
決してマネはしないでください。
※本などを見ると、10リットルの水に286CCの塩酸を入れる(塩化水素=1%)というのもありました。
薄め方と浸しておく時間は、それほど厳密でなくても大丈夫です。